KIMASHI TOWER#3「逝きましたわーーッ!」
堀田「木ィィィィ増ィィィィィィ!!よくも前回俺をはぶりおったなァア!!」
木増「私のせいじゃなくてよ!それに貴方の相手をしてる暇などありませんわ!前まで同じ仕事場だった従業員がクビになったんですもの!」
堀田「お前がクビにしたようなもんだろ!反省くらいしろ!」
木増「なんで自業自得で職を無くした野郎のために反省しなきゃならないんですの!?」
堀田「どーーこが自業自得だァ!!お前一回死んで詫びろ!!」
木増「し、死んで!?」
―
ある日、ノンケちゃんは突如、衝撃の真実を伝えられた。
堀田「木増が死んだ」
木増の死。それはあまりにも急で、あまりにも信じがたいことだった。
ノンケちゃん「・・・え?えぇっ!?ま、待ってよ!なんで百合ちゃんがそんな・・・急に・・・!」
堀田「ショックによる心臓麻痺だそうだ・・・」
ノンケちゃん「でも・・・あの百合ちゃんがショック死だなんて・・・!」
堀田「残念だが事実だ・・・俺だってまだ実感が無いけどな・・・」
ノンケちゃん「そんな・・・百合ちゃん・・・どうして・・・!」ジワッ
木増「泣かないで・・・」
悲しみに打ちひしがれるあまり涙を流すノンケちゃんを、そっと木増が気にかける。
ノンケちゃん「・・・そうだね・・・泣いててもだめだよね・・・・・・堀田さん、百合ちゃんのお父さんにこの事は?」
堀田「まだ伝えていないぜ」
ノンケちゃん「じゃあ・・・私から伝えておきます」ガチャッ
彼女はポツリとそう口にし、ゆっくりとドアを開けて立ち去った。
堀田「わかった・・・頼んだぞ」
―木増建築
旗「ゆ・・・百合が!?」
ノンケちゃん「はい・・・」
旗も衝撃を隠せずにいる。それほどまでに彼女の死は考えられないのだ。
旗「・・・・・・何故?」
ノンケちゃん「ショック死・・・だそうです・・・」
旗「・・・そうか・・・先に旅立たれてしまったか・・・」
木増「・・・ごめんなさい・・・」
旗「いや・・・謝らなくていい・・・・・・ただ・・・今は少し一人にさせてくれ・・・」
ノンケちゃん「旗さん・・・」
木増「ノンケちゃん、行きましょう」
ノンケちゃん「うん・・・」
ガチャッ バタン・・・
木増に手を引かれノンケちゃんは足早に部屋を出た。残された部屋では一人、旗がうつむいていた・・・。
旗「・・・」グスッ・・・
―
ノンケちゃん「はぁ・・・百合ちゃんの葬式やろうにもどこも受け入れてくれないし・・・」
木増「全部が全部に『文字通り死ね』って言われましたし・・・」
ノンケちゃん「・・・・・・」
木増「・・・・・・」
葬儀屋の愚痴を最後に話が途切れる。しばらくの静粛の後、ノンケちゃんが口を開く。
ノンケちゃん「・・・・・・ねえ百合ちゃん」
木増「ん?なんですの?」
ノンケちゃん「・・・・ありがとう」
木増「!」
ノンケちゃん「色々あったけど・・・楽しかったよ?百合ちゃんと一緒にいて」
木増「ノンケちゃん・・・」
ノンケちゃんは少し微笑む木増の両手を取り、今にも泣きそうな目で木増を見つめた。
ノンケちゃん「だから!天国でも私のこと忘れないでね!私も百合ちゃんのこと忘れないから!」
木増「ええ・・・約束ですわ!」
ノンケちゃんは木増の手を握り続ける。そしてまたしばらくの静粛が流れ、再びノンケちゃんは問いかけた。
ノンケちゃん「・・・ねぇ、百合ちゃん・・・」
木増「ん?今度はなんですの?」
ノンケちゃん「いつまでこんな芝居やるつもりなの?」ピキピキ
木増「ひぃっ!?え、えっと、それはですね」
ノンケちゃん「旗さんや堀田さんまで巻き込んで何アホな事やってんの!!!」VYYYYYYYYY!!
木増「チェーンソー!!?」
ノンケちゃん「いい加減にしてええええええええ!!」
木増「ちょちょちょちょっとそれ冗談にならnウッギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」バリバリバリ
―木増建築
堀田「おい親父さん聞いたか!木増が切り傷だらけで病院送りになったって!」
旗「えぇっ!?ショック死したんじゃないの!?」
堀田「信じてたの!?」
つづく!